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低酸素症

酸素分圧(PaO2)の変化

大気のPaO2 肺胞のPaO2
海面レベル 148 103
航空機内(0.75気圧) 108(-27%) 64(-38%)

海面高度において肺胞内の酸素分圧は103mmHg、二酸化炭素分圧は40mmHg、水蒸気分圧は47 mmHg、窒素分圧は570mmHgである。

高度が上昇すると、肺胞内の水蒸気、炭酸ガスの占める割合が増加し、約50,000ftに達すると、肺胞内は水蒸気と炭酸ガスで占められてしまい、他のガスの入り込む余地はなくなってしまう。

  1. 症状
    呼吸器・心臓血管系・脳神経系の症状
    熱感、疲労感、頭重感、視力低下、人格変化、判断力低下、言語能力低下
    呼吸・心拍の増加、チアノーゼ、知能活動の低下、反応時間の低下、
    協調運動の低下、けいれん、意識障害
       
    有効意識時間(Time of Useful Consciousness)
    10,000 〜 15,000 ft 1時間以内
    22,000 5〜10分
    30,000 90秒
    40,000 30秒
    50,000 10秒

  2. 処置
    機内高度が12,000 ftを超えると自動的に酸素マスクが降りてくる。
    安全高度(10,000 ft以下)に下降、着陸