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航空医学の歴史

人間が、大空へ羽ばたくようになり、それとともに航空医学が発展してきました。

航空医学の歴史イメージ

1783年
物理学者、数学者そして発明家でもあったフランス人のジャック・シャルル(Jacques Charles)が水素気球で有人飛行として約3000mまで上昇し、高高度での寒冷、耳痛を経験し、水素ガスを放出して降下、そして無事着陸しました。

1785年
フランチェスコ・ザムベッカーリ(Francesco Zambeccari)は3000mを超える飛行を行いました。

1803年
上記のザムベッカーリは、ガス気球と熱気球を組み合わせた気球でパシュクアーレ・アンドレオーリ(Pasquale Andreoli)、ガエタノ・グラセッティ(Gaetano Grassetti)らとともに、何度か飛行を行っています。

1862年
ジェームズ・グレイシャー(James Glaisher) とヘンリー・コックスウェル(Henry Coxwell)は、少なくとも29000ft (8800m)まで熱気球で上昇し、身体の種々の神経学的変化を経験し記録しました。この記録は、後に、高山病、潜函病の原因究明の契機となりました。

第一次世界大戦時の航空医学
ライト兄弟が1903年に初飛行を成功させたのち、皮肉なことに第一次世界大戦が航空医学を発展させました。

航空医学の歴史イメージ2

航空医学の歴史イメージ3

戦闘機の死亡事故を調査した結果、以下のことが判明しました。

英国:
交戦中の死亡 2/100
機器の問題 8/100
Human factor 90/100 (Medical factor 60/100)
米国:
1/721時間の死亡事故(現在は1/10万時間)のうち、
Human factorに起因する事故が75%であった。

上記事実に基づいた考察から対策を立てる必要性が議論され、航空医学が進歩しました。 英国では、航空身体検査を導入し、専門医官を設置したところ90%であったヒューマンファクターによる死亡を翌年には20%、翌々年には12%まで低減できたそうです。

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